最後に、今回アメリカからブラジルへの引越で使用・利用したものについて、レビューしておきます。
1) キャリー
我が家には猫は5匹しかいませんが、7つのソフトキャリーがあります(さらに日本の倉庫に2つハードキャリーが保管してある)。そのうち4つはユナイテッドの機内持ち込み規定を満たすサイズ。残り3つはオーバーサイズです。悩んだのですが、結局、ミスティとしんがりのジュニ男以外の移動には、オーバーサイズキャリーを使いました。しかし、万一のときのことを考えて、オーバーサイズキャリーを使うときは、必ず規定内のサイズのキャリーをスタンバイで持ち歩いていました。
ミスティの入っているブルーのキャリーは、シェルパのスポーツダッフルのMサイズ(18Lx10.75Wx10.5Hインチ)。ハルのキャリーはスタルディのラージ。これはDividedなので中の仕切りを閉めるとコンパートメント2つにできるタイプ(18Lx12Wx12H)。ミスティのシェルパは完全に規定内なんですが、ハルのスタルディはちょっとだけオーバーなんですよね。ただ、見た目はほとんど変わらないので、この2匹を運搬したときはどの空港でも全く何も言われませんでした。
こちらは第2陣。ルイルイとニチオ移動時のヒューストンのユナイテッドクラブにて撮影。ニチオはお気に入りのジェットセット。ルイルイはシェルパのアルティメットのLに入っています。
明らかにニチオのはいっているジェットセットのLがでかいのがわかります。ジェットセットのLは21.7Lx11.8Wx9.8Hなので、長さがかなーりオーバーなんですよ。実際にLAXからヒューストンに飛ぶ際、機内に乗り込もうとしたとき、CAに「あなた、それ大きすぎない?」と言われてしまいました。「今までもこのキャリーで飛行機に乗ってきて、ちゃんと座席の下に収まりましたよ。」「じゃ、やってみて。もし、入らないようだったら、考えましょう。」というやりとりがあったんです。ジェットセットは底板部分のクッションが厚い反面、外形はシェルパと違って枠組がないため、座席下に押し込みやすくきちんと押し込めばエコノミー・プレミアムエコノミークラスの座席の下には収まるんです。後でチェックにきた件のCAも「あら、入ったわね。」と言ってくれて問題ありませんでした。ルイルイのシェルパアルティメットのLは20Lx11.75Wx11.5Hでこちらもオーバーサイズですが、「そっちは大丈夫そうね。」と言われてセーフでした。一応、規定内の小さいキャリーを2つ、機内持込荷物にたたんで入れておいたので、いざと言うときにはそれに入れ替えるつもりでしたが、ちょっとヒヤッとしました。なお、ヒューストンからサンパウロまでの長距離路線では搭乗口では何も言われませんでした。
アメリカの国内線の飛行機は常に満席で、荷物置き場の取り合いになっています。搭乗口で荷物の大きさや量をかなり厳しく見ているので、チェックインカウンターで問題なくても、搭乗直前にオーバーサイズを咎められる可能性は十分考えられます。アメリカで国内線を乗り継ぐ必要がある場合は、オーバーサイズキャリーで突破しようとするのはリスクが大きいかも知れません。搭乗口の切符もぎり?の係員やCAによっては、まったく融通が利かないかもしれないし。何か言われたら強気で言い返す覚悟は必須です(よい子はま真似しちゃいけません)。我が家のように最悪の事態を想定して、スタンバイキャリーをいつも持ち歩くのも荷物になって大変ですし。結局私も第2陣の経験を踏まえて、しんがりのジュニ男は規定内のキャリーに入れていきました。
各キャリーのレビューをまとめるとしたら、こんな感じでしょうか。
シェルパのスポーツダッフルM
シェルパのMサイズは、基本的にUSのメジャーなエアラインの規定に準拠して作られている。軽量で持ち運びしやすい。スポーツダッフルタイプはポケットが小さい。側面がメッシュだけでカバーがないので、臆病な猫にはお勧めできない。上と側面2箇所から出し入れ可能。ジョイントする金具はついていないが、鼻でゴイゴイやっても開け難いファスナーの構造になっているっぽい。ただ、ゴイゴイやったジュニ男は鼻をすりむいてしまい、全治10日間の軽症を負った。
シェルパのアルティメットL
規定オーバーであるが、そんなにオーバーが目立たないかも。飼い主が持ちやすいのはシェルパの大きな特徴だと思う。ただ、割と固めの枠があるので座席下に押し込みにくいかも。ポケットが大きいので検疫関係の書類などを入れるのに便利。データマースのマイクロチップリーダーも入る大きさ。各メッシュ部分にフラップがついていてプライバシーを重視。ファスナーのつけ方はスポーツダッフルと同じ。
スタルディのL
Division機能はうちの大猫たちには役に立たないが、仕切りのファスナーをあけると普通のキャリーになる。ポケットはあるけど、ないも同然。ほとんど何も入りません。底板が割りとチャチ。ちょと運びにくい反面、シェルパよりさらに軽量かつ実際のサイズより小さく見える利点あり。外枠は柔らかく手で押すだけで簡単にたわむので、座席の下に押し込みやすい。すべてのメッシュ部分にフラップあり。Dividedタイプは上部2箇所、側面2箇所が開く。ファスナーはゴイゴイ攻撃に弱い。ジョイントさせる金具はついているものの、構造的にペットが中から開けやすいことに飼い主は十分注意すべき。
ジェットセット
底板が厚くクッションが効いているので重い!重量制限のある路線には向かないだろう。ただ運搬する飼い主は大変だが、中にいるペットは快適で安心かも?開閉は側面2箇所のみ。メッシュ部分の50%はフラップ付。ファスナーには特に工夫がないので、飼い主がジョイント金具をプラスした方が安心。枠がないので座席の下には押し込みやすいが、保管している間に型崩れしやすい。付属のストラップを利用すれば、背中に背負うことが可能。ポケットなし。
なお、シェルパのエアライン準拠サイズを買うと、サイズ証明書を出してもらえます。もし、サイズを理由に搭乗を拒否された場合、エアラインのカウンターで証明書にその旨記載をもらってシェルパに送付すれば、商品代金は返金されるそうです。
2) ハーネス
我が家は過去の飛行機移動の際もお猫さまにはハーネスをつけて頂きました。お猫さま方は普段カラー、首輪すらつけていないのでハーネスは大嫌いなんですが、セキュリティポイントでキャリーから出すとき、万一暴れて逃げようとしたら大変、心配症の飼い主としては譲る訳にはいきません。ハーネスは、有事に確実に確保できて、かつ、装着中なるべくお猫さまが快適なものを選びたいと思いました。
で、選らんだのがこちら。
ミスティとハルはワンタッチタイプのものにしました。左右の輪の部分に前足を通して背中でパッチンと止めるタイプ。このハーネスの利点は、装着が簡単なこと。尚且つ体に触れる部分があまり大きくないこと。留め具の上に金具の輪が2つあってそこをジョイントさせてリードをかませるので背中の留め具が外れても、とりあえずは大丈夫。
ロートル3匹は日本からドイツに移動したときから、 使っているタイプ。首に輪っかを通した後、体に巻いて留めるタイプ。ワンタッチ型より装着に時間がかかりますし、首に紐がかかるのを嫌がられる可能性という欠点がある反面、ワンタッチ型より、確保の点では安心感があるかも?
結局使いませんでしたが、他にも買ったハーネスがあります。装着感は素材が柔らかいのでこういうタイプの方がいいんじゃないかと思ったんですが、体に接する面かー大きくなるのが、猫さまにも嫌だろうし、セキュリティポイントでも何か言われたらイヤだし、と思って使いませんでした。
我が家は日ごろ何も付けていませんが、脱走したり、緊急時にどうしても連れていけない状況のときなど、はぐれた我が子を捜すとき、やっぱり飼い主情報をつけた首輪くらいは付けておいた方がいいのかな?でも、外れる首輪のはずが外れなくて怪我してしまうこともままあるようで。なかなか踏み切れないです。