今回の渡航にあたっては、何度も成田空港第二検疫所に電話をかけ必要な書類について問い合わせをしました。その際、輸出検疫
証明書の発行には、輸出検疫
申請書を予めファックスで送ってくださいと言われただけで、特に他の書類が必要とは言われませんでした。
ただ、私自身の判断として、念のために、輸出検疫
申請書およびEU入国時に必要な輸入検疫証明書に記載する情報のバックアップとして、接種年月日、有効期限、製造番号、製造メーカー名などの記載されたワクチン証明書とマイクロチップ挿入証明書は、きちんと入手し、検疫所にもファックスで送信しておきました。
ちびにんは、しつこい女です。
渡航前日に、最終確認のために明日持って行く書類について、再度検疫所に電話を入れました。んが!そこで初めて、「明日必ず、狂犬病ワクチン接種証明書、三種混合ワクチン接種証明書、マイクロチップ挿入証明書の原本をお持ちください。それらの証明書がないと、輸出検疫証明書は発行できませんから。」と言われたのです。
え?ちょっと待って?それは初耳ですよ!もちろん、念のためということで持参する予定にはしていますが、これらの証明書がないと輸出検疫証明書自体が発行できないなんて、今まで言われたことありませんが。それに、そんなこと検疫所のホームページのどこにも書いてないと思うんですけど?「短期間で戻ってくる場合には輸出検疫証明書上にそういう情報を記載しますから、証明できる資料を持ってくるように」と、また、「渡航先の国によってはそういう証明書が必要になる場合がある」とは書いてありますが、そもそもこれらの証明書がなければ、輸出検疫証明書の発行自体ができないってどういうことですか?
ちびにんは、しつこいだけじゃなくて、こわいものなしのおばさんです。
早速、頭に血が上っている間に、検疫所のHPのメルアドに、「かくかくしかじか。検疫所の担当者によって説明が違うのはいかがなものか。また、本当にそういう証明書がないと、
輸出検疫証明書が発行できないならば、そのようにHP上に明示すべきではないか。」というメールを思いっきり送りつけました。(メールはもちろん住所氏名すべて開示して送信です)
実は渡航の前日には、検疫所との間で、そういう電話でのやりとりとメール送信があったのです。それで、成田の検疫所に着いたときには、私の名前を聞いた瞬間、態度には表しませんでしたが検疫所の係官一同、きっと「クレームババアが来た!」と思ったことでしょう。それで、猫たちの健康診断が終わった後、主席検疫官N氏がわざわざ時間を割いて、お話をする機会を作ってくれたわけです。
以下、N主席検疫官のお話をまとめてみます。
① 輸出検疫
証明書自体の発行には、予防接種の証明書やマイクロチップの証明書は必要ない。輸出検疫だけなら、ペットの犬や猫を連れてきて、検疫所で簡単な健康診断をすれば、証明書は発行できる。
② しかしながら、ドイツなどEU加盟国の場合は、日本の検疫所がEU加盟国入国条件となるVet Certificate=輸入検疫証明書を認証し、併せて輸出検疫
証明書にも前述のEU書式の輸入検疫証明書と同等の情報を記載する以上、その記載事項について日本政府として責任を取るためには、飼い主が記入した輸出検疫
申請書だけでは足りず、獣医が発行した予防接種証明書やマイクロチップ証明書の原本を持参してもらわなければならない。
③ 検疫に関しては日本政府と相手国政府との取り決めに基づいているため、必ずしも輸出検疫の手続も一様ではない。本来、輸出検疫そのものは日本国独自の手続であるにもかかわらず、多くの場合、日本の輸出検疫と相手国の輸入検疫が相互に関連付けられているために、相手国の検疫制度上必要な手続によって、日本の輸出検疫においても必要な手続書類が異なる。極端な話をすれば、相手国の入国に際し全く検疫がなければ、ペットは検疫所で簡単な健康診断をしただけで輸出検疫を済ませ、飛行機に乗せることが可能。逆に、国によっては輸入許可が必要な場合があり、その場合には輸出検疫手続には、輸入許可番号の確認など、さらに追加の手続が必要になる場合もある。
④ このように輸出検疫であっても、ペットの往来する相手国との関係によって必要な手続・書類は異なるため、すべての手続をHP上で開示することは不可能。そのため、もっとも基本的な手続のみしかHP上には記載できない。個別の手続については、具体的に飼い主さんから問い合わせを頂き、詳しく説明することで対応していきたい。
⑤ 新しい検疫制度が複雑であることは、承知している。そのため、飼い主からの問い合わせについては、わかりやすく具体的に説明できるように努めている。また、電話口に出た担当官には必ず名前を名乗るように指導している。しかしながら、今回、説明不足があったことについて申し訳ない。ご指摘は真摯に受け止めている。
⑥ ペットの輸出入の検疫については、上述のとおり、必ずしもHP上の情報だけでは対応しきれていないところがあるので、不明な点はどんどん問い合わせをして欲しい。電話・ファックス・電子メール・手紙、手段はなんでも結構。
⑦ 特に、ドイツのように狂犬病発生国からの帰国の際の手続は、狂犬病ワクチンの有効期間や相手国政府の認証手続などかなり複雑なので、その手続の勘違いや書類上の不備がないように準備をして欲しい。12時間以内の係留で済むはずが180日の係留になってしまっては、ペットがあまりに可哀想で、成田検疫所としてもそのような事態は絶対避けたい。したがって、飼い主さんはわからないこと、不明な点を放置しないで、どんどん具体的に問い合わせをして欲しい。ファックスで送ってくれれば、準備した書類に不備がないかどうかのレビューもする。
検疫所のみなさんも、飼い主さんと海外を行き来するペットのために、一生懸命なんですね。検疫所の方はとても前向きに対応してくださいますので、わからないことはどんどん聞くべきです!
ただし、自分で何も調べもせずに、頭から何でも教えて、というのは論外ですし、漠然とわからないというのでは、忙しい検疫官の方の時間を無駄にすることになってしまいますから、きちんと自分自身の状況を説明し、具体的な質問を投げかけるという最低限のマナーを守ることは必要です。ま、言うまでもないことですが老婆心まで。
今回、このような形で直接お話を伺うことが出来てよかったと思ったちびにんでした。長くなりましたが、ご報告まで。