去年は日本とドイツにいる長い付き合いの親しい友人が、なぜか突然猫飼いになった年でした。我が家がこの10年間どんどん猫に脳をやられていくさまを、いずれの友もどちらかといえば冷ややか、とまではいかなくても、距離を置いて観察していたように思います。少なくともアタクシたち夫婦がどんどんお猫さまにのめりこみ、下僕化の一途をたどる姿に熱狂的な共感がなかったということだけは確か(当たり前)。
それがどーよ、あーた。
昨年猫飼いの仲間入りをした友人たち、いずれも家族揃ってお猫さまに頭やられつつあるじゃないですかっ。彼らの脳みそがどんどん蕩けていくさま、折々のEmailで明らかに見てとれますよ。どうだ、思い知ったか、猫力、と大いにほくそ笑む(変な日本語?)アタクシ。
しかし、人はなぜ猫に脳をやられてしまうのでしょうか?つらつら考えるに、そこには猫の持つ意外性が大きな役割を占めるのではないか、と。つまり、初めて猫と一緒に暮らすとき、人はあんまり期待をしていないと思うのです。なぜなら、猫の一般的なイメージは、気まぐれでマイペースで愛想なし、ですから。我が家も最初は、見た目が優雅でしぐさが可愛いので飼っていると和むかなくらいの気持ちで飼い始めましたから。群れで生きる犬のように強い絆を結んで家族の一員になるとは、正直期待していなかったです。
逆に犬を飼い始めるとき、人は名犬ラッシー(激激古)とか、ベンジー(激古)のようなスーパーお利口さんなわんこを見て、ああいう犬とお散歩に出かけたり、家の中で遊んだりする情景をイメージするんじゃないかしらん。ところが、実際にはわんこはきちんとしつけをして飼い主との間に正しく絆を結ばないと、あんなふうにお利口さんには(通常は)育たないんですよね。ところが、しつけや訓練には時間がかかり根気がいる。イメージしていたとおりの犬飼い生活の実現には、飼い主自身の能力・根性も問われるわけで、こんなはずではなかったと思う人も多いんじゃないか、と。もちろん、飼い主も努力してイメージどおりのわんこに育て上げることができた暁には、素晴らしい達成感があるだろうし、それこそが犬飼いの妙味というか醍醐味だとアタクシ個人は思います。
猫飼いの場合、所詮家の中だけで猫といちゃいちゃしていればいいので、お散歩等で外に出て他人と接する可能性のある犬ほどしつけはいらないです。トイレも本能的に決まった場所でするから、特にしつけもいらないし。犬に比べて圧倒的に飼い易い。その反面、実際一緒に暮らしてみると、猫はとても感情が豊かで表現も多彩で、とてつもなく愛情深く飼い主に大きく依存する動物だということに気がつくんですね。つまり、そんなに期待していないところから、よい意味で大きく期待を裏切られるために心を鷲掴みにされるんじゃないか、と。そういう大いなる期待はずれによって人の心を揺さぶり、一気に下僕の地位へと突き落とす。こうしてお猫さまたちは人々の心を支配し着々と地球侵略を進めているのだとアタクシは考察しております。
もこもこの盛り合わせ
hiromiさんのHPで紹介されていた秋田県知事の記者会見。見に行ってみたら、あまりにほほえましかったので、アタクシも
晒しちゃう紹介しちゃうぞ。
しかし、公人でここまで猫おじちゃんダダ漏れってどーなのよ?秋田県知事の名誉のために付け加えておきますが、以下はあくまでロシアから友好の証として贈られたサイベリアンに関する部分を知事会見から抜粋しただけです。知事の頭の中が猫のことだけでいっぱいというわけでなく(かなりそうだとは思うけど)、ちゃんと「まつりごと」もやっておられると思うので誤解のなきように。
(知事)
かねてからの例のシベリアの猫、サイベリアンの話でございます。2月4日頃に、2月の4日かな、例の拘置っていうんですか、勾留っていうんですか、その期間が、法律的な6カ月が終了するということで、現在のところ特にその病気等ないという情報もあります。そういうことで、順調にいくとその後、参ることになっております。そういうことで、ロシア大使館とのこれまでやり取りをしておりましたけれども、今のところですね、あくまでまだ予定でございます。2月の5日にロシア大使が直々に、この猫ちゃんを秋田まで届けるという、そういう予定で今、日程調整しているという、そういうことであります。我々としても大使が自ら、何ていいますか猫ちゃんを持ってきてくれるということで歓迎をしたいと思っています。まだあくまで予定でございますので、また近くなりましたら時間等、場所等について皆さんにご報告をいたしたいと思います。大変待ちに待った猫でございますので、私も大体名前をですね、実は考えておりまして、名前はその場で披露させていただきます。これまでですね、大変プーチン大統領からこういう形でいただくということで、皆さん方に様々な形でニュースにもしていただきました。改めまして感謝申し上げますとともに、この後こういうことで大事に飼って日露の友好に何かにつけて様々な話題を提供できればなと思っております。一応ですね、ただ、取材に関して、後でですね皆さん方にお願いいたします。というのは、猫飼ってる方はご承知だと思いますけども、音と光に非常に敏感でして、それで実は生まれて間もなくこっちに来て、ほとんどその拘置っていうかその施設の中でですね、ほとんど人のいない状況で、当然厚生労働省(注:農林水産省の間違いです。)のその施設では、その猫のゲージに一日に何回か餌とトイレの掃除が入りますけども、ほとんど人に接してない、接せずにもう6カ月過ごしていますので、大変神経質になっていると思います。それじゃなくても一般の猫はですね、光と音、あるいは飼い主以外の人について非常に敏感です。ですから大事に病気しないようにということで、若干猫もですね非常に神経質で、ちょっとおかしくなるとですね非常に元気がなくなりますので、そこら辺、後でどういう形でオープンにするか、取材していただくかということ、ちょっとまた、記者クラブの方と詰めたいと思います。場合によってはですね、皆さん一回にバッとなると、猫がですね、もうあと、非常にこうおかしくなる可能性ありますので、少しずつ分けてね、こうちょっと(取材を)やるとかですね、何か考えないと、フラッシュのやつで完全にびっくりするんですね。そういうことで体調壊すと困りますので、ここはひとつご配慮いただきたいと思います。当日はできるだけ皆さん方のカメラを通じて県民の皆さんにこういう猫ちゃんだということをお見せをしたいと思いますけども、なにせ非常にむずかるとですね、ガリガリやられますからですね、そこら辺非常に、へたにガリッとやるとすごいんですね、あれね。私も一回やられたことあるんですけども、うちの猫で。爪でやられるとね、すごい深くいっちゃうんです。それと引っ込むとね、あとね、完全におかしくなるんですね。ですから、そこを注意しないとなりません。何とかひとつそれはご協力いただきたいと思います。あの、この際お話ししますけども、実は10月に会ってます。これはきちっと厚生労働省(注:知事間違ってます。舞い上がりすぎ?)の方の申し込みをして了解を得て、なぜかというと、うちに来て飼うときにどういう状態で飼う、猫なのかとわからないとですね、大きさわからないと、一定のその、例えば大きさによって、餌の皿だとか、お水を飲む器だとか、あるいはおトイレのサイズが決まりませんので、そういうことも含めて事前に会ってます。そのときは、多分この人が将来飼われる家の人だ、飼う人だろうという、そういうふうに思ったのか、帰り際ですねゲージのところにこう来て、非常にこう鳴くんですね。かわいかったです。以上でございます。
もうこうなるとメロメロなりますので、申し訳ありません。私から以上でございます。
(幹事社)
知事発表につきまして、各社ご質問あればここで。はい、どうぞ。
(記 者)
まず、猫についてお伺いします。まず、おめでとうございます。それでですね、県民の方の関心も高いと思うんですけども、実際に来た後なんですが、どこでどのようにして、誰を管理者にして飼われるのか、あるいは県民が直接その猫をですね見ることができるのか、こういったこと県民の関心高いと思うんですが、予算措置なども含めてお考えをお聞かせください。
(知 事)
予算措置も含めて、全く公費は使いません。私と私の家族がほかの猫と一緒に飼いますので。最初のうちはですね、たくさん猫がいますので、その中にボンと放り込むわけにはいかないんです。最初のうちはですね、今までの例もありますけども、他の猫と交わるまでは、ちょっとゲージに入れて、他の猫がいないときに出して、我々直接接すると。そうすると大体ですね、うちに子どもと私とかみさんいますから、大体誰かにつくんですね。たぶん娘が一番猫を飼うのはね、上手いですから、たぶん娘が中心になって管理します。餌だとかおトイレの掃除だとかは家族でそれぞれ毎日こう順番でやってます。そういう中で、ですから、公舎の中で飼います。もう既に、この連休にですね、特注の特大のゲージも購入いたしました。かなりでっかいんですよね。それで、非常に高級なおトイレも買いました。全部自腹でございます。そういうことで、ただですね、なかなかですね、知らない人が来ると、もう猫っていうのは逃げるんですね。あのですから、例えばうちにたくさんいますけども、お客さん来るとですね、一斉にいなくなります。どっかに隠れるんですね。猫っていうのはすごい隙間にスッと入ってって、夜までどこへ行ったかわかんないとひょっと出てくるんです。ですからですね、そういう形で猫をですね、もう動物園みたいにしてお見せするっていうことは猫の虐待ということに定義付けられる可能性ありますので、それはご遠慮願いたいと。落ち着いてからね、当然例えばホームページだとか、今は動画も撮れますから、そういうことで元気な姿を時々発信はできると思います。ただ、皆さんに直接手を触れるって、これちょっとね、猫が、大事な猫が早くおかしくなっちゃうとね、困りますので、これは私、動物学的にもちょっと無理かなと思ってますね。ただ、いろんな形で、映像で情報発信はできますので、それは県のところに私がこう投稿するような形でお見せすることはできるんでしょうね。
(記 者)
そうすると、確認ですけども、その猫は秋田県知事というよりかは佐竹さん個人に対して贈られたものと。
(知 事)
そういうふうに解釈しています。ですから、県で、県の所有物だとすると誰が飼うのかと、それ、これはね猫っていうのは個人につくんですよね。人が変わると、もう猫はおかしくなっちゃいます、病気しますので。まあ私はちょうど大体猫っていうのは15年ぐらい生きますから、まあ私は、非常に長生きするので20年近いという説もございますが、大体15年ぐらいです。ですから今65ですので、もう猫ちゃんよりは先に死なれないということで頑張って大事に育てたいと思います。
非常に興奮しております。猫の話になりますと。
(記 者)
ありがとうございました。
(記 者)
追加でちょっと、知事、今、公舎で何匹猫飼ってて、これで何匹目になるんですかね。
(知 事)
あのですね、亡くなった猫もございますけども、現在ですね7匹います。7匹のうち2匹はもう13、4歳です。かなりおじいちゃんとおばあちゃんで、よたよたしています。あとの猫はですね、まだ2歳ぐらいのものもいますけども、大体5、6歳という状態です。仲良く、猫の世界も多頭飼いしてますとね、ちゃんと仲良くその縄張りだとか自分の寝るところだとか、段ボールで作ってもらってやると、ちゃんときちっと守って、猫はですね、排泄行為が非常にきちっとしています。自分のトイレはちゃんと指定しますと、そこで必ずしますしね、きれいなもんです。そういうことで、家族の一員のような形でやってますので、たぶんそれには慣れると思います。一番新しい猫ですね。何匹か亡くなって、お墓も建てております。仁別のペット霊園にお墓もございます。お盆だとかに行って拝んでございます。
以上はあくまで猫に関する部分のみの抜粋です。記者会見の全文は
こちらをご覧ください。(見に行けば、この日の会見の大半が猫の話だったことがばれるけど)